よく耳にする男性からの声です。「夫が育休を取得してもゲームばかりしていて、逆に邪魔だった」などというSNSの投稿も見ます。そういう声を聞くと、それは夫が普段から家事に慣れていないのではないかなと思います。私は大学生の頃から結婚するまでの15年ほど一人暮らしをしており、生きるために必要なことはひとしきりできる状態でした。結婚したからといって生活スタイルが変わるわけではなく、掃除、洗濯などはできますし、手を出していなかった料理も凝ったものでなければ食べられるものは作れます。そんな中での育児ですので、基本的に授乳以外で妻の代替は利くかなと思っています。
では育休中に何をしているのかです。長男の時の育休では初めての育児&コロナ禍という特殊環境だったので、昼と夜の食事作りは全て担当しました。掃除と洗濯、ごみ出しなどは片手間、夏場の夕暮れ時に長男を連れて外に散歩しに出掛けるなどしました。
文面にすると大したことはしていないなと客観的に思います。ではその間は好きなことをできたかというと実際そんなことはなく、最も大きかったのは長男のギャン泣き対応でした。ベッドに寝かせると泣き、やっと寝付いても物音で泣き出し、メンタルリープやら黄昏泣きやら、何かにつけて泣き出すので夫婦ともに精神を擦り減らしていました。それに加えて調理の後片付け、献立作成、買い出しに地味に時間を取られます。
そんな日中を過ごしているうちに夕方になり、風呂に入れて寝かしつけて、且つ寝かしつけに数時間かかるといった日々で、決してゆっくりした休みではありませんでした。ここは職場に拘束されている特に男性には恐らく想像ができないものだと思います。しかも何かを達成したという感覚はなく、何とかその日を生き延びたという徒労感だけが残ります。こんな日々がずっと続くと思うと精神的におかしくなっても仕方ないと思います。私もおかしくなりそうでした。長男の時の育休を4か月で終わり、いざ復職する時の感情としては、ようやく大手を振って外に出られる、という一種の安堵感でした。
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